1996年のデビュー以来、その圧倒的な加速性能と革新的なデザインで多くのバイク愛好家を魅了してきたホンダのCBR1100XX、通称スーパーブラックバード。しかし、近年「CBR1100XX 不人気 理由」という検索ワードでたどり着く方も少なくありません。なぜ高いのか?CBR1100XXの価格がネックになる理由、燃料代に泣く?CBR1100XXの燃費事情、維持費は覚悟が必要?高性能ゆえのコスト、そしてツーリングで疲れる?硬めな乗り心地の真実、さらには時代遅れ?CBR1100XXと市場トレンドのズレといった要因が複雑に絡み合い、電子トラブルに要注意!CBR1100XXの隠れた弱点、ダサいって本当?デザインの評価を深掘りといった側面からその人気低迷が囁かれています。

一方で、なぜ今高騰?中古市場のCBR1100XXという状況もあり、その一度乗れば虜!CBR1100XXが持つ圧倒的魅力に惹かれるライダーも存在します。この記事では、CBR1100XXがなぜ不人気と言われるのか、その背景にある理由を深掘りし、購入を検討する際に知っておくべき重要ポイントについて詳しく解説していきます。
記事のポイント
- CBR1100XXが不人気とされる具体的な理由
- 維持費や中古購入時の注意点
- CBR1100XX特有の課題や魅力
- 走行性能やデザインに関するユーザーの評価
CBR1100XX 不人気なのはなぜ?その理由を解説
- なぜ高い?CBR1100XXの価格がネックになる理由
- 燃料代に泣く?CBR1100XXの燃費事情
- 維持費は覚悟が必要?高性能ゆえのコスト
- ツーリングで疲れる?硬めな乗り心地の真実
- 時代遅れ?CBR1100XXと市場トレンドのズレ
なぜ高い?CBR1100XXの価格がネックになる理由

CBR1100XXの価格が高いと感じる方は少なくありませんが、それにはいくつかの理由があります。このバイクは総排気量1,137ccの強力なエンジンを搭載しており、さらに先進的なエアロダイナミクスフォルムを採用しているため、高度な技術が製造コストに直結してしまうからです。ホンダはCBR1100XXを「世界最速」の称号を得るべく、当時の技術の粋を集めて開発しました。そのため、エンジン内部の精密な部品、空気抵抗を極限まで減らすための複雑なカウルの設計、そして高い速度域での安定性を保つためのシャーシ構造など、あらゆる部分に高価な素材と高度な加工技術が用いられています。
具体的な話をすると、CBR1100XXの新車価格は、発売当時の1996年で約100万円を超えていました。最終モデルが発売された2007年には、その価格は200万円を超えるケースも珍しくありませんでした。これは、同クラスの他のスポーツツーリングバイクと比較しても高価格帯に位置していました。例えば、同時期のヤマハYZF-R1やカワサキZX-9Rといった競合車種と比べても、CBR1100XXはより高価な選択肢となることが多かったのです。ホンダの公式サイトによると、CBR1100XXの主要諸元は以下の通りです。
CBR1100XX 主要諸元
項目 | スペック内容 |
---|---|
総排気量 | 1,137cc |
最高出力 | 164PS(121kW)/ 10,000rpm |
最大トルク | 12.7kgf・m(124.5Nm)/ 8,750rpm |
全長 | 2,160mm |
全幅 | 720mm |
全高 | 1,170mm |
シート高 | 810mm |
車両重量 | 254kg(乾燥) / 223kg(乾燥)※1 |
燃料タンク容量 | 24L |
※1 車両重量については、年式や仕様(キャブレター仕様・インジェクション仕様、ABSの有無など)により異なる場合があります。
出典:Honda CBR1100XX スペック情報
(※このリンクは参考情報であり、CBR1100XXは生産終了モデルのため、公式ページに直接的な詳細情報がない場合があります。)
特にコストパフォーマンスを重視する消費者にとって、この価格設定は大きなハードルとなったと考えられます。多くのライダーは、購入費用だけでなく、その後の維持費も考慮に入れてバイク選びをします。高額な初期投資は、購入後の燃料費やメンテナンス費用といったランニングコストと合わせて、所有全体の負担感を増してしまう可能性があります。
また、当時の経済状況や、バイク市場における消費者の購買意欲の変化も、CBR1100XXの価格がネックになった一因といえるでしょう。高性能バイクの需要は常に一定数ありますが、より手軽に楽しめる中排気量バイクや、多機能性を求める層の増加に伴い、高価格帯のモデルはよりニッチな市場へとシフトしていきました。その結果、CBR1100XXの市場での人気は限定的になっていったとも考えられます。
中古市場においても、その「高い」というイメージは引き継がれることがあります。前述の通り、生産終了から時間が経過し、希少価値が高まっていることで中古価格も高騰傾向にありますが、これは新車時の価格設定がベースにあるためでもあります。結果として、手の届きにくい存在として認識され、不人気という印象に繋がっている側面があるのかもしれません。
燃料代に泣く?CBR1100XXの燃費事情

CBR1100XXを検討する際に、燃料費が気になる方も多いかもしれません。CBR1100XXが市場で不人気な理由の一つには、燃費の悪さにより燃料代が高くつくことが挙げられます。このバイクは強力な1,137ccエンジンを搭載しており、その高性能を追求した結果、燃費が低下してしまうのです。これは、大排気量エンジンの宿命ともいえるかもしれません。
実際、CBR1100XXの平均燃費は約14~18km/Lとされており、これは同排気量クラスのスポーツツーリングバイクと比較しても低い数値です。例えば、一般的な250ccクラスのバイクが25~35km/L程度の燃費を示すことを考えると、CBR1100XXの燃費がいかに低いかが分かります。
具体的な燃料費の計算をしてみましょう。仮にガソリン価格が1リットルあたり170円だとします。この場合、1,000km走行するための燃料費は、燃費が15km/Lであれば約11,333円、14km/Lであれば約12,142円、18km/Lであれば約9,444円となります。年間で10,000km走行するとなると、燃料費だけで年間約9万4千円から12万1千円もの費用がかかる計算になります。総務省統計局の小売物価統計調査によると、2025年5月時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットルあたり約170円から180円台で推移していると報告されています。 この経済的な負担は無視できません。
特に、日常的にバイクを使用する通勤や通学、あるいは頻繁に長距離ツーリングに出かけるライダーにとっては、燃料費が家計を圧迫する要因となり得ます。ガソリンスタンドに立ち寄る頻度も増えるため、時間的な手間も発生します。
一方で、CBR1100XXのオーナーの中には、この燃費の悪さを「高性能の証」として受け入れている方もいます。圧倒的な加速性能や高速での安定性を享受するためには、ある程度の燃料消費はやむを得ない、と考えるライダーもいるのです。また、走行スタイルによって燃費は大きく変動します。アクセルワークを穏やかにし、急加速や急減速を避けることで、燃費を向上させる工夫も可能です。例えば、高速道路での一定速度巡航では、街中でのストップ&ゴーを繰り返すよりも燃費が良くなる傾向にあります。
しかし、経済性を重視する現代の市場ニーズとは合致しない部分があるのも事実です。燃費性能が向上した新しいモデルや、電動バイクの普及が進む中で、CBR1100XXの燃費の悪さは、多くの消費者にとって選択肢から外れる大きな理由となってしまうことがあります。経済的な側面を考慮すると、購入前に自身の年間走行距離や利用目的をしっかり見極めることが大切です。
維持費は覚悟が必要?高性能ゆえのコスト

CBR1100XXは高性能を誇る反面、その維持にはある程度のコストが必要となることを覚悟しておくと良いでしょう。維持費が高いことも、CBR1100XXが不人気とされる理由の一つに挙げられます。このバイクは高性能なエンジンや複雑な電子制御システム(PGM-FI)を搭載しているため、専門的な知識と技術が必要な定期メンテナンスが欠かせません。
例えば、エンジンオイルやブレーキフルードの交換は、適切な性能を維持するために定期的に行う必要があります。CBR1100XXのような大排気量高性能エンジンは、通常のバイクよりも多くのオイルを使用し、高性能オイルが必要となるため、一回の交換費用が高くなる傾向にあります。また、タイヤも高性能なものを装着する必要があり、消耗が早いため交換頻度が高くなりがちです。タイヤの価格も高価であり、ランニングコストを押し上げる大きな要因となります。一例として、ハイグリップタイヤの場合、前後セットで4万円以上かかることも珍しくありません。大手バイク用品店のウェブサイトやオートバイ専門誌のデータによると、CBR1100XXクラスのタイヤ交換費用は、工賃を含めると前後で5万円から8万円程度となる場合があります。
その他にも、高性能を維持するための作業が多岐にわたります。具体的には、定期的なバルブクリアランスの調整、点火プラグの交換、エアフィルターの清掃や交換、チェーンやスプロケットの点検・交換などが挙げられます。さらに、電子制御システムの診断や調整には専門的な診断機が必要となる場合もあり、一般的なバイクショップでは対応が難しいケースもあります。これらのメンテナンス費用は、年間で数万円から数十万円に及ぶことも珍しくありません。車検時には、さらにまとまった費用が必要となるでしょう。
しかし、適切なメンテナンスを行うことで、エンジンの寿命を大幅に延ばすことが可能です。CBR1100XXはホンダの技術の粋を集めたバイクであり、適切にケアすれば数十万キロメートルを超える走行にも耐えうると言われています。長期的に見れば、結果としてコストパフォーマンスは良好となる場合も考えられます。定期的なメンテナンスを怠ると、予期せぬ大きな故障に繋がり、結果的により高額な修理費用が発生するリスクも高まります。
また、維持費を抑えるための工夫として、サードパーティー製の消耗品を活用する方法もあります。例えば、純正部品よりも安価で品質の高いオイルフィルターやエアフィルター、ブレーキパッドなどを見つけることができるでしょう。自分でできる範囲の簡単なメンテナンス(例えばチェーンの清掃や注油、基本的な点検など)を行うことで、工賃を節約することも可能です。ただし、専門的な知識や特殊な工具が必要な作業は無理せずプロに依頼することが重要です。適切なメンテナンス計画と賢い部品選びが、CBR1100XXを長く楽しむための鍵となります。
ツーリングで疲れる?硬めな乗り心地の真実

長距離ツーリングを検討されている方にとって、CBR1100XXの乗り心地は気になるポイントかもしれません。CBR1100XXが不人気の一因として、乗り心地が硬めで快適ではない点が挙げられています。このバイクは、高速性能を最大限に引き出すためにスポーツ指向のサスペンションを採用しているからです。
CBR1100XXは、当時の「世界最速」という目標を達成するため、高速走行時の安定性と旋回性能を重視して設計されました。そのため、サスペンションは路面追従性を高め、ハイスピード域での安定性を確保するために、あえて硬めに設定されています。この設定は、サーキット走行や高速道路での走行においては、非常に優れたハンドリングと安定感を発揮し、ライダーに安心感を提供します。例えば、高速コーナーでの車体のブレが少なく、まるでレールの上を走っているかのような安定感を味わえるでしょう。
しかし、この硬めの設定は、日本の道路状況においてはデメリットとなる場合があります。日本の道路は、欧米の高速道路のように舗装が完璧で平坦な区間ばかりではありません。都市部の段差、路面のひび割れ、工事中の荒れた路面など、多様な状況が存在します。そのような場所を走行する際、硬めのサスペンションは路面の凹凸をダイレクトに拾いやすく、振動がライダーに伝わりやすくなります。これにより、長時間のライディングでは、お尻や手首、腰などに疲労が蓄積しやすくなる可能性があります。特に、長時間シートに座り続けるツーリングでは、この疲労感が顕著になることもあるでしょう。
また、乗り心地の感じ方には個人差があります。ライダーの体重やライディングポジション、過去に乗っていたバイクの種類によって、CBR1100XXの乗り心地に対する評価は分かれることがあります。普段からスポーツバイクに乗っているライダーであれば、この硬さを「スポーティーな乗り味」として好意的に捉えるかもしれません。しかし、クルーザーやツアラータイプから乗り換えるライダーにとっては、その硬さに戸惑いを覚えることもあるでしょう。シート高も810mmと決して低いわけではないため、足つき性も人によっては課題となることがあります。
対策としては、アフターマーケットのサスペンションに交換したり、サスペンションのプリロードや減衰力を調整したりすることで、乗り心地を改善できる可能性もあります。ただし、これには専門知識や費用が伴うため、購入前に試乗して自身の体格やライディングスタイルに合うかを確認することが大切です。また、長距離ツーリングの際は、休憩をこまめに取る、ライディングウェアやインナーを工夫するなど、疲労軽減策を取り入れることも有効です。したがって、乗り心地の硬さは、特に長距離を快適に走りたいライダーにとって、CBR1100XXを選ばない理由の一つとなっています。
時代遅れ?CBR1100XXと市場トレンドのズレ

CBR1100XXが不人気とされる理由の一つに、現代の市場ニーズとのズレが挙げられます。1990年代後半に登場した当時、CBR1100XXはその高性能で注目を集めましたが、時間の経過と共に消費者がバイクに求める特性は大きく変化しているのが現状です。
当時のバイク市場は、「最高速競争」や「高性能化」が大きなトレンドでした。CBR1100XXは、まさにその頂点に立つべく開発され、実際に市販車最速の座を獲得するなど、大きな話題を呼びました。しかし、2000年代に入ると、バイク業界は大きな転換期を迎えます。環境問題への意識が高まり、CO2排出量の少ない電動バイクやハイブリッドバイクが注目され始めました。また、燃料費の高騰も相まって、燃費の良いバイクへの関心が高まっていったのです。
さらに、消費者のライフスタイルの多様化も影響しています。近年では、通勤や通学といった日常使いでの利便性や、都市部での取り回しのしやすさを重視するライダーが増加しました。そのため、250cc以下の小排気量バイクや、アドベンチャーツーリング、ネイキッド、スクーターなど、多様なジャンルのバイクが人気を集めるようになりました。これらの車種は、軽量で扱いやすく、燃費性能にも優れている傾向があります。
このような市場の変化とCBR1100XXの特性を比較すると、乖離が見られます。CBR1100XXは、大排気量で車両重量も約254kg(乾燥重量)と重く、前述の通り燃費も良いとは言えません。長距離高速走行に特化した設計は、都市部でのストップ&ゴーが多い状況や、狭い場所での取り回しには不向きと感じられることがあります。また、ABSやトラクションコントロール、ライディングモードといった最新の電子制御アシスト機能や、スマートフォンとの連携機能なども、CBR1100XXには搭載されていません。自動車公正取引協議会が発表している中古車市場の動向レポートなどを見ると、近年は利便性や維持費の安さを重視する傾向が強まっていることが示唆されています。
もちろん、CBR1100XXが持つ「速さ」や「安定性」、「デザイン」といった本質的な魅力は色褪せていません。しかし、現代のトレンドや多数派のニーズと合致しない部分があるため、結果として市場全体での人気が低迷していると捉えられます。つまり、CBR1100XXが「時代遅れ」なのではなく、市場が求める「主流」が変わったことで、その位置づけが変わったと考えるのが適切でしょう。特定の層にとっては今なお魅力的な存在であり続けています。
CBR1100XX 不人気と言われる背景と実態
- 電子トラブルに要注意!CBR1100XXの隠れた弱点
- ダサいって本当?デザインの評価を深掘り
- なぜ今高騰?中古市場のCBR1100XX
- 一度乗れば虜!CBR1100XXが持つ圧倒的魅力
- やっぱり知りたい!CBR1100XX 不人気まとめ
電子トラブルに要注意!CBR1100XXの隠れた弱点

CBR1100XXには、その優れた性能の裏に隠された、いくつか注意すべき電子トラブルが存在します。長期間の使用で発生しやすい特定の「持病」が報告されているからです。特に、1997年から2000年にかけて製造された初期型モデルでは、電子機器に関するトラブルが指摘されることがあります。
具体的には、電圧レギュレーターの故障が起きやすいとされています。この部品は、エンジンの発電機から送られる電圧を安定させ、バッテリーへの充電を適切に制御する役割を担っています。しかし、レギュレーターが劣化したり故障したりすると、正確に電圧を安定させられなくなり、バッテリーへの過充電や過放電を引き起こす可能性があります。過充電はバッテリーの寿命を著しく縮め、最悪の場合、バッテリーが膨張したり発熱したりすることもあります。一方で過放電は、バッテリー上がりの原因となり、エンジン始動ができなくなる事態を招きます。また、不安定な電圧は、ヘッドライトやウィンカー、デジタルメーターなどの他の電子部品にも悪影響を与え、重大な損傷を引き起こすことも考えられます。このレギュレーターの交換費用は、部品代と工賃を含め、数万円程度かかる場合があります。
このレギュレーターの問題を未然に防ぐため、中古購入前に冷却フィン付きの対策品レギュレーターへ交換されているかを確認することが推奨されます。交換されていない場合でも、アフターマーケット品や改良型の部品が販売されているため、購入後に交換を検討することはリスク軽減に繋がるでしょう。バイク専門のフォーラムやオーナーズクラブの報告によると、レギュレーターのトラブルはCBR1100XXに限らず、特定の年代のホンダ車で散見される傾向があることが指摘されています。
また、燃料ポンプの劣化による燃料供給の不安定さも、CBR1100XXでは見逃せないトラブルの一つです。燃料ポンプは、燃料タンクからエンジンへ安定的にガソリンを供給する重要な役割を担っています。このポンプが劣化すると、燃料の供給量が不安定になったり、最悪の場合は全く供給されなくなったりすることがあります。症状としては、エンジンが高負荷状態で失速するケースや、始動不良、アイドリングの不安定さなどが報告されており、このようなトラブルは特に長期間放置されていた車両や、走行距離が多くなった車両で起こりやすいと言われています。燃料ポンプの交換費用は、部品代と工賃を含めて数万円から十数万円かかることがあります。
さらに、CBR1100XXに特有の持病というわけではありませんが、年式が古い車両全般に言えることとして、配線の劣化やコネクターの接触不良なども発生する可能性があります。これらは、エンジンの不調や電装品の誤作動に繋がることがあります。特に、ヘッドライトの接触不良や、長期間使用による配線の被膜の硬化・ひび割れなどが挙げられます。
これらのトラブルは、使用状況や保管環境によってリスクの高まりが異なります。例えば、屋根のない場所で長期間放置されていた車両や、定期的なメンテナンスが適切に行われていない車両は、トラブル発生のリスクが高まります。そのため、中古購入時には、必ずこれらの電子機器の状態を入念にチェックし、可能であれば専門家による診断を受けることを強くお勧めします。適切な予防措置を講じることで、CBR1100XXを安心して楽しめることが期待できます。
ダサいって本当?デザインの評価を深掘り

CBR1100XXのデザインについて「ダサい」という意見を聞かれたことがあるかもしれません。しかし、その評価は多角的であり、背景を知ることで見方が変わることもあります。この評価の背景には、いくつかの要因が存在するからです。
まず、デザインの古さが挙げられます。CBR1100XXは1990年代後半に登場したバイクであり、そのデザインは当時のトレンドを強く反映しています。当時としては非常に先進的で革新的なデザインでしたが、現代のバイクデザインと比較すると古風に映ることがあるのは否めません。角ばったフォルムや、一部のモデルで採用されているメタリックなカラーリングは、特に若い世代のライダーには、最新のスリムでシャープなデザインと比べて魅力が薄れることがあるでしょう。最近のバイクは、LEDライトの採用やより流れるようなラインが特徴的で、CBR1100XXのハロゲンランプや丸みを帯びたカウルは、時代の変化を感じさせるかもしれません。
次に、全体のプロポーションも指摘されることがあります。CBR1100XXは大柄な車体であり、特にフロントカウルが大きく強調されたデザインです。これは、当時の「世界最速」を目指す上で、空気抵抗を極限まで減らすという機能性を追求した結果生まれたフォルムです。高速走行時には抜群の安定感をもたらしますが、その重厚感ゆえに、一部のライダーからは「ずんぐりしている」「大きすぎる」といった印象を持たれることがあります。現代のバイクは、よりスリムでコンパクト、そしてエアロダイナミクスとスタイリッシュさを両立させたデザインが主流であり、その流れに反するため、ダサいと評価されることがあるようです。
一方で、このデザインは当時の最先端技術とトレンドを組み合わせた結果であり、多くのファンからは独自の魅力として愛されています。CBR1100XXの愛称である「スーパーブラックバード」の由来となった、風を切るような流線型のフォルムは、機能性と美しさを両立させています。特に、フロントからリアまでの一体感のあるデザインや、独特のヘッドライト形状は、他のバイクにはない個性的な魅力を放っています。この唯一無二の存在感が、CBR1100XXのファンを惹きつけてやまない理由の一つです。バイク雑誌のレビューや専門家の意見を見ても、CBR1100XXのデザインは「機能美の極致」「時代を超越した存在感」として評価されることが多いです。
また、クラシックな趣を持つスタイルとして捉えることで、単なる古さだけではない、歴史的価値を持つデザインとして評価することも可能です。時間が経つにつれて、その独特のデザインは「ヴィンテージ」や「ネオクラシック」としての価値を高めています。実際に、CBR1100XXのデザインを「洗練されている」「個性的でかっこいい」「時代を超えた美しさがある」と評価する声も多く、デザインの感じ方は人それぞれであることが分かります。最終的には個人の好みに大きく左右される部分ですが、CBR1100XXのデザインは機能美と個性を兼ね備えた、歴史に残るフォルムと言えるでしょう。
なぜ今高騰?中古市場のCBR1100XX

CBR1100XXの中古市場価格が近年高騰している現象は、多くのバイクファンを驚かせているかもしれません。この現象の背景には、いくつかの要因が絡み合っています。
まず第一に、CBR1100XXはその特異な性能とデザインによって熱狂的なファンを持ち続けており、需要が衰えることなく維持されていることが挙げられます。特に、現代のバイクではあまり見られないクラシックなデザインや、独自の高速安定性を求める愛好者が多いことが、この需要を支えているからです。CBR1100XXが持つ「世界最速」の称号や、その歴史的な価値に魅力を感じるコレクターやベテランライダーが一定数存在し、彼らが市場を支えているといえるでしょう。
次に、生産終了から年月が経過する中で、流通する車両の数が減少し、希少性が高まっていることも価格上昇の一因です。CBR1100XXは2007年に生産が終了しており、それ以降新たなモデルが市場に供給されていません。市場に出回る車両の数が限られているため、状態の良い車両や低走行距離の車両、あるいはフルノーマルで保管状態の良い車両などは、非常に高い価値がつけられる傾向にあります。限定カラーや特別仕様のモデルは、さらにコレクターズアイテムとしての需要が高く、発売当時の価格の1.5倍から2倍以上で取引されることも珍しくありません。例えば、大手中古バイク情報サイト「バイクブロス」や「ウェビック バイク選び」の掲載情報を見ると、2025年7月現在、走行距離が少ない良好な状態のCBR1100XXが100万円を超える価格で取引されているケースも散見されます。
さらに、近年のバイク市場全体の価格上昇も影響しています。新型コロナウイルス感染症の影響によるアウトドア需要の増加や、公共交通機関の利用を避ける動きなどから、バイクの需要が世界的に高まりました。これにより、新車価格も上昇傾向にあるため、中古市場にもその影響が波及し、CBR1100XXのような人気車種の価値がさらに高まっている状況です。半導体不足による新車の納期遅延も、中古車の需要を高める要因となっています。
購入を検討する際には、予算と車両の状態を十分に確認することが大切です。特に、走行距離やメンテナンス履歴は価格に直接的な影響を与える要素となります。定期的にオイル交換や部品交換が行われている車両は、価格が高めに設定されていることが多いですが、その分信頼性も高いと言えるでしょう。逆に、メンテナンス記録が不十分な車両は、購入後に思わぬ修理費用が発生するリスクがあるため、注意が必要です。信頼できるバイクショップで、徹底した車両チェックを行うことをお勧めします。オンラインのバイク査定サービスや、大手中古バイク販売店の情報を複数比較することも有効な手段です。
一度乗れば虜!CBR1100XXが持つ圧倒的魅力

ここまでCBR1100XXが不人気と言われる理由や課題に触れてきましたが、CBR1100XXにはそれらを上回る圧倒的な魅力が確かに存在します。一度その走りを体験すれば、虜になる方も少なくありません。
このバイクの魅力の一つは、その圧倒的な加速性能にあります。**ホンダの公式サイトによると、CBR1100XXは1,137ccの直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力は164PS(121kW)/ 10,000rpmを発揮するとされています。**このパワフルなエンジンにより、0から100km/hまでの加速時間は約3秒と非常に短いです。このようなエンジンは、スポーツバイクとしての圧倒的な加速力を体験できます。特に高速道路での追い越し加速や、スポーツライディング時のダイナミックな走りが可能になる点は、CBR1100XXの魅力を際立たせ、スピードを愛するライダーにはたまらない要素です。エンジンは低回転から高回転までスムーズに吹け上がり、どの回転域からでも力強いトルクを発揮するため、街乗りから高速巡航まで幅広いシーンでストレスのない走行が可能です。
また、長時間のツーリングにも耐えうる高速巡航能力も魅力の一つです。CBR1100XXはエアロダイナミクスに優れたデザインを採用しており、高速走行時の空気抵抗を最小限に抑えます。これにより、ライダーへの風圧が効果的に軽減され、長時間の運転でも疲労が少なくなるでしょう。例えば、日本の高速道路を100km/hで巡航する際、CBR1100XXは非常に安定しており、風の影響をほとんど感じさせません。加えて、1,137ccのパワフルなエンジンは、低回転域でも十分なトルクを提供するため、ゆったりとした巡航が可能です。シフトダウンを頻繁に行う必要がなく、リラックスした姿勢で長距離移動を楽しめるでしょう。シートの座り心地も考慮されており、長時間のライディングでもお尻が痛くなりにくい工夫が凝らされています。
さらに、流麗なエアロダイナミクスフォルムも多くのファンを惹きつけています。このバイクのデザインは、風の抵抗を最小限に抑えるために細部にわたって計算されており、滑らかな外観とシャープな弾丸型フロントカウルが特徴です。高速走行時の空気の流れを効率的に導くことで、安定性と燃費の向上に寄与しています。この結果、CBR1100XXは高速での走行でも抜群の安定感を発揮し、ライダーに快適な乗り心地を提供します。機能性だけでなく、その見た目の美しさも多くのファンを魅了しているのです。スーパーブラックバードという愛称が示す通り、その漆黒のボディと流れるようなデザインは、見る者を惹きつけ、所有する喜びを与えてくれます。ホンダの高い品質と耐久性も相まって、長く愛用できる一台となるでしょう。
やっぱり知りたい!CBR1100XX 不人気まとめ
CBR1100XXが不人気とされる理由
- 新車価格が高く、購入のハードルが高い傾向にある
- 燃費が良くないため、燃料費が高くつくことがある
- 高性能維持のための保守管理が手間であり、維持費も高額になりやすい
- スポーツ指向のサスペンションで乗り心地が硬めに感じられることがある
- 長時間のライディングで疲労が蓄積しやすいというデメリットがある
- 市場ニーズが燃費や環境性能、コンパクトさへと変化し、大型高性能バイクの需要が低下
- アドベンチャーツーリングや小排気量バイクが人気を集める傾向にある
- 初期型には電圧レギュレーターの故障といった電子機器の持病がある
- 燃料ポンプの劣化による燃料供給の不安定さが見られることがある
- デザインが1990年代後半のトレンドで、現代ではやや古臭く見えるという声も
- 大柄な車体とフロントカウルの存在感が好みを分ける
- 生産終了によりコレクター需要が高まり、中古価格が高騰している
- 圧倒的な加速性能は今なお多くのライダーを魅了
- 高速巡航に優れ、長距離ツーリングでも快適な設計
- 流麗なエアロダイナミクスフォルムは、機能性と美しさを兼ね備えている
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